学問のすすめ 現代語訳 (ちくま新書)/福澤 諭吉(翻訳・齋藤孝)

誰もが知っているであろう,一万円札の福沢諭吉. 正直学問のすゝめなど,勉強の仕方を書いてある,明治の頃の本だろって思ってました. ところが,この本は,本当に人生について,経済について,人間関係について,政治についてと,単なる勉強にとどまらず,人間が生きて行く上でなぜ学問が必要なのかが書かれている本でした. 西洋のことだから,と何でもかんでも採用するのはどうなのかという苦言を呈することができた明治の人物など果たして福沢諭吉以外にいたのでしょうか. 中盤の話が,少々難易度が高く,スーっと読んだだけで理解出来なかった.ということが私にはありましたが,女性の社会権についての言及や,政治と金の問題までもがこんな昔から叫ばれていたなんて,福沢諭吉の偉大さを知ると同時に,良くも悪くも,何時まで経っても変わらない日本の文化が我々に根づいているのかもしれないと感じました. しかし,この本は,難しい言葉がなく,分かりやすく翻訳されており,齋藤孝先生の学問のすゝめを翻訳するという着眼点に感動しました.たまたま今日,千種のイオンの本やで,論語の現代語訳もちくま新書から齋藤孝翻訳で出版されているのを見かけたので,こちらも読んでみようかなと思いました. しかし,次から次へと読みたい本が現れてきてしまってずいぶん積ん読状態が続いております…笑

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